Tsukigase Workation Room ONOONO
奈良市の東部・月ヶ瀬地区にある旧学校給食センター(厨房およびランチ室)を改修したワーケーションと地域交流拠点の空間デザインです。
おのおのが、持っている資源や能力を持ち寄る場所
おのおのが、実現したことを叶える場所
おのおのが、これからの地域づくりの主体になる場所
というコンセプトをもった施設であり、その先には「Local coop(新しい地域共同体)」という構想があるそうです。ワーケーションと言いながらも、これまでのワークやバケーションの意味を超えた、新しい働き・発想を産む場となるのでしょう。
インテリアデザインとしては、広々とした旧ランチ室をそのまま活かしながら、栗の無垢材や日本の伝統色である「栗梅(くりうめ)」を基調に落ち着きを持たせ、どこかプリミティブ(根源的)な雰囲気にも仕上げています。
また、残置されていたステンレスの頑丈な給食什器に注目しました。ほぼ全ての什器にキャスターを付け、旧小上がり席にもスロープを設け、給食什器やデスクはどこへでも行き来できるようにしました。この自由に動く空間構成で各々が結びつき、自分の居場所を作って欲しいと思います。
壁面装飾の栗の無垢材は材木屋のデッドストック。また、茶壺(乾燥した茶葉を入れる)や臼(穀物を精製したり、餅をつく)など地域に残っていた「働く道具」を配している一方で、薪ストーブの特注タイルや廃材を用いたペンダントライトなど、現代の地域作家による道具も配していて、新旧の「働き」が混じり合うよう図っています。
プロジェクト : 月ヶ瀬ワーケーションルーム / オノオノ
竣工 : 2022年3月10日
場所 : 奈良県奈良市月ヶ瀬地区
規模 : 466.3平米
クライアント : Next Commons Lab
空間デザイン : やぐゆぐ 鈴木文貴 岩田茉莉江
施工 : 中嶋工務店
薪ストーブ監修 : 装飾壁面UNIT 繁田至啓
特注タイル : 装飾壁面UNIT 繁田至啓
特注ペンダントライト : やぐゆぐ
茶壷や臼や杵などの古道具セレクト : やぐゆぐ
写真 : Next Commons Lab
Project : HORIUCHI FRUIT FARM Tokyo Solamachi Store
Open : March, 20210
Location : Sumida-ku, Tokyo, Japan
Floor space : 44.98 sqm
Client : HORIUCHI FRUIT FARM
Interior design : Fumitaka Suzuki(Yagyug)
Lighting design : Natsumi Fujii(ModuleX Inc.)
Construction : Aim Createo
Kitchen equipment : Aria
Stool : Karimoku New Standard
Photo : Kiyoshi Nishioka