MAME CO-
mame Co-(マメコー)は長砂伸也氏が発案・運営している私設公民館です。旧東海道の元米穀店をリノベーションし、地域の人々が好きなことを持ち寄る、地域に開かれた場となっています。喫茶、学習塾、朝活、肉饅屋、図書室などなど、さまざまな顔を持ちます。一般的なレンタル店舗と異なるのは、主題が「商う」がではなく誰かの「好き」を持ち寄る「寄り合い」だということ。
かつてこの地域でそういった小さな寄り合いを「豆講(まめこう)」と呼んでいたそうです。「地域のコミュニティが弱くなっている、と言われる今だからこそ、豆講のような小さなコミュニティがたくさん生まれる場所にしたい」ということから長砂伸也氏はここを「mame Co-(マメコー)」と名付けました。
インテリアデザインとしては元米穀店の建築躯体を現して「そこへ寄り添う機能」を付加しただけです。例として、解体した壁下地に引っ掛けるだけの可動棚、お米の電光看板を透明にして風景が看える板に変えたり、などです。あとはロゴデザインにもなっている豆型(大きな豆と小さな豆がくっつき合う様子)をテーブルやコンセントなど各所に配しました。
施工においては地域の建具店や木工家の指導のもと、近隣住民や市民グループにもDIYをしていただきました。
改修工事中からこの場では、地域の情報交換だったり寄り合いが始まったりしていて、一般的な公共施設あるいは商店舗には見られない、新しい(懐かしい?)コミュニティの状況が産まれていました。
mame Co-(マメコー)とは。※webより引用
「みんなの好きなことを持ち寄れる場所。好きなことへの探究は、新しい気づきと新しい疑問を生み、知らない世界を見せてくれます。それはひとりの個人のなかに留まるだけでなく、誰かの心を揺さぶるかもしれない。個からCo-(共)へ。ここでは、デパートや屋台村のようにいろいろなお店が集まる社交場であり、地域社会への関わりが生まれる公民館でもある。そんな複合施設です。」
プロジェクト:mame Co-
竣工:2020年8月
場所:滋賀県湖南市
規模:99平米
クライアント:マメコー https://mame-co.com/
プロジェクトリーダー:長砂伸也
クリエイティブディレクション : SUNA 長砂佐紀子https://suna.nagasuna.jp/
空間デザイン:やぐゆぐ 鈴木文貴 岩田茉莉江
施工:マメコー(自主施工)
施工協力:木工房青樹、山元建具店、地域の皆様
カーペット:堀田カーペット
写真:西岡潔
Project : MAME CO
Open : August, 2020
Location : Konan City, Shiga, Japan
Floor space : 99 sqm
Client : MAME CO-
Architects : Yagyug
Design team : Fumitaka Suzuki, Marie Iwata
Project leader : Shinya Nagasuna
Graphic design : SUNA
Photographs : Kiyoshi Nishioka