『アナザー・ジャパン』は47都道府県地域産品のセレクトショップです。物販コーナーと、併設するカフェの空間デザインを行いました。

プロジェクトの特徴は「学生が本気で商売を学び、実践する」というものです。三菱地所と中川政七商店がバックアップのもと、商品セレクトから情報発信などの店舗経営を学生自身が担います。仕入れについても学生が自身の地元を訪れ、地元の魅力を発見し、東京丸の内へ気概をもって戻り、品々の魅力を力強く日々発信していくようです。店舗はそういった各地元を伝え合う「祭りごと」が常に開かれるような、ハレの場を目指すこととなりました。

インテリアデザインとしては、47都道府県の面積比を反映したロゴマークをモチーフとした暖簾を、屋外から見える壁（約13m）いっぱいに掲げています。これは神社の大きな鳥居のようであり、縁起を上げ祀る「祭りごと」らしさ、アナザー・ジャパンの旗印でもあります。

また「祭りごと」には櫓を立てたり、神物を運んだりなどの準備の「過程」が大事だと思います。「過程」で絆が深まり、技術が伝承され、場が清められていく。そうした「過程」や、つくり備える姿は「学生」らしさにもつながります。よって空間としても各所に「過程」的なディテールや道具を散りばめており、訪れるお客様へハレへの心躍る過程の演出を施しています。

併設するカフェは学生による経営・運営では無いものの、アナザー・ジャパンの一部です。学生が仕入れ時に発見した地元素材を使用したメニューを提供するなど、コンセプトを共にした協働を目指しているようです。インテリアとしても物販コーナーと同じ空間デザインで仕上げております。

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